薬。人類はその昔、草木には、それ特有の病を治す力があることを見出しました。人々は、さまざまな植物を試し、病に効くもの、効かないものを分類するようになりました。そして、一方で、毒をも見出しました。「さじ加減」も身につけました。
言い換えれば、たくさん飲めば、死にも至らしめる毒にもなり、適量飲めば、病が治る薬にもなるということです。
薬草と薬草を組み合わせることにより、単独の薬草よりも、より効果を発揮できるような相乗効果をも見出しました。
今日の私たちが、伝承薬、漢方薬、薬用植物と言っているものは、そのようにして、私たちの祖先によって、日々積み上げられ築き上げられてきたものなのです。このようにして、人類は、病を治す方法を自然界から、学んだのです。
薬という字は、「草冠」に「楽」。「楽」という漢字の意味は、「たのしむ」という意味がありますが、「いやす」という意味もあります。草で体をいやすのです。
そして、現代において、皆様がイメージされる医薬品、よく効く医薬品、それらは、ほとんど科学者が石油成分から人工的に合成した化学合成品と思われているのではないでしょうか。 答えはノーです。新薬の開発のヒントは、その多くは自然界からの贈り物といっても過言ではありません。 皆様がよくご存知の、ペニシリンはアオカビから発見され、ストレプトマイシンは放線菌の一種から発見されました。 また、抗がん剤として使用されている、タキソールは太平洋イチイという木、イリノテカンはカレンボクという木、ビンクリスチンはニチニチソウという草、など天然物にその起源があります。
人類はその自然からの恩恵をさらに有効に生かす技術を持っています。自然界から探索した、薬用成分を基に、より有効性を高めること、副作用を無くすこと、 自然界からは微量にしか得られない成分を人工的に大量生産することにより、より良い新薬開発を行うことができるのです。
自然界にはまだまだ未知の多くの可能性・生理活性物質が隠されています。私たち人類が見出してきたものは、そのうちの一部に過ぎません。
私たちは、自然界からその可能性を見出し、自然との調和を大切にし、人間の英知によって、人に役立つように新薬として変貌させ、
そして本人・家族の立場に立って人々の健康を願い、努力を続けています。それが、「自然と英知の健康と」です。